凍りのくじら
藤子・F・不二雄をこよなく愛する、有名カメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。
残された病気の母と二人、毀れそうな家族をたったひとりで支えてきた高校生・理帆子の前に、思い掛けず現れた一人の青年・別所あきら。
彼の優しさが孤独だった理帆子の心を少しずつ癒していくが、昔の恋人の存在によって事態は思わぬ方向へ進んでしまう…。
家族と大切な人との繋がりを鋭い感性で描く“少し不思議”な物語。
SFを「少し・ナントカ」と解釈し、人に個性をつけるクセをもつ理帆子。
自分を「少し・不在」と例える自虐的な心が、少しずつ変わっていく物語。
その「少し・不在」さに痛みを覚えながら共感してしまい、書き出しから世界に呑まれてしまった、スゴイ。
例えばこんなところとか。
読み掛けの本のページを開く。
現実よりも楽しい恋や、色濃い不幸の渦巻く世界が、そこに私を待っている。
自分にもどこか、そういうところがある。
魅力的な本にハマりすぎて、現実に見切りをつけているところがある。
だからこそ、この本に惹かれたのかも。
物語の全体的な流れが少し病んでいるところがあるだけに、ラストに向けての主人公の心の変化は爽快!
自分の中では今年読んだ本の中で1、2を争うといっていいくらいに面白かった!!
by dessert0512
| 2006-11-12 09:57
| マンガ・小説
原色で塗り替えてしまえ!
by dessert0512
カテゴリ
全体日常
マンガ・小説
音楽
映画
ニュース
以前の記事
2010年 12月2010年 08月
2010年 05月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 12月
2004年 11月
フォロー中のブログ
大学院生の生活Orange*Choco...
ヒマでも食べる
まめじかん。
自己紹介
デザート(デザでいいよ)
・メンタル弱い、ヘタレ
・基本的には温厚、本当はボケたいけど、いつもツッコミ側
最近は映画も見なくなり、ほとんど読書一筋になっちゃった。
本仲間がほしいけどリアルではまずムリだからネットに求めるけど、それも難しいことを知る。
・メンタル弱い、ヘタレ
・基本的には温厚、本当はボケたいけど、いつもツッコミ側
最近は映画も見なくなり、ほとんど読書一筋になっちゃった。
本仲間がほしいけどリアルではまずムリだからネットに求めるけど、それも難しいことを知る。